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いわゆる一つの萌え要素の為の場所
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 太陽が傾き始めたころ、おれたちはルイーダの酒場に向かった。
 新しい仲間を探すためだ。理想は前衛で壁を作れる戦士を仲間にすることだ。
 「酒場、か~」
 「酒場だな」
 「酒場なんか入るのは初めてね」
 居酒屋くらいならあるが、酒場なんかは初めてだ。こんなことでもなければ一生来なかったかもしれない。それは璃緒も瑠奈も同じだろう。
 酒場に入って周りを見渡す。勝手に抱いていた酒場のイメージとは違いシャレた感じの明るい店内だった。カウンターの中に女性が一人。それ以外の店員は見える範囲ではいない。客はバーに戦士風の男が一人、真ん中のテーブルに三人組の男たち、そして三人組の隣の席に一人で座ってる銀髪の男が一人だった。
 こいつらこんな昼間から酒飲んでなにやっているんだろうか。
 三人組がこちらを見る。ニタニタと気持ち悪い笑い方をしている。一人がこちらに歩み寄りながら言う。
 「おうおう随分と可愛らしい子が来たもんだ。冒険者志望かい?それとも売りかい?」
 座ったままの二人はそれを聞いて笑っている。
 「え~可愛い~?」
 両手に顔を当ててほほを染めている瑠奈。すっとぼけたことを言ってるな、ほっておこう。
 璃緒は黙って聞いている。
 「まあそんなとこおらんと姉ちゃんたちこっちきて一緒に飲もうぜ」
 璃緒の手をつかみながら言う。
 「気安く手を触れるな」
 「まあいいじゃないか、俺たちとお話しようぜえ」
 男は馴れ馴れしく肩に手を回す。
 「おい!やめろ!」
 「なんだてめえなんか文句あるのか!」
 言っても無駄か。
 璃緒は男を見ていない。どこを見ている。テーブルに座っている銀髪の男を見ているようだ。銀髪の男は璃緒を見てはいない。
 璃緒はカウンターに視線を向けた。酒場の女性は思案顔をしている。戦士風の男はじっと璃緒のほうを見ている。
 それから璃緒は後ろにいた瑠奈と目を合わせ、それからおれのほうを見る。
 目が合う。璃緒が男のほうを向く。
 「触るなって言ってるでしょ!」
 璃緒の左のフックが男の頬骨を打った。倒れる男。
 「てめえ!!」
 それを見た仲間の男が立ち上がって璃緒に走り寄る。
 倒れた男も立ち上がる。
 璃緒はきびすを返して店の出口に走り、そのまま店を出る。
 三人の男はその後を追って店を出た。
 おれ一人取り残されてしまった。

 こういうしょうもないやつを書くのって難しい。ステレオタイプなのと思ってもなかなかね。それで頑張った結果がこれだよ。もうちょっと無茶苦茶なのでもよかったかも。ぐへぐへ笑って「姉ちゃんちょっと酌しな」みたいな感じで。だけど、「そんなやつおらへんやろう」みたいに思ってそれもやりづらかったんだよなぁ。だからと言ってあんなのもおらんだろうけど。逆に聖人君子を描くほうが簡単なんだよね。それと同じで無能な奴を描くより天才とかを描くほうが簡単なんだよね。そいつのやることを全部正解にするだけでいいんだしw
 「敵軍の旗が多い」 無能:旗だけ多く見せてるだけだ→死亡
              天才:寡兵であることを悟らせたくないんだ→看破、撃破
 みたいなこと。わざわざ合戦にたとえてあれだけど。推理物なら名探偵の推測:正解 警察の推測:間違った見込み捜査 みたいな図式。なぜそう思ったかってとこが天才だと、凡人たる作者や読者に理解できる理由である必要は無いけど、無能な奴だと一部の理くらいないとおかしくなっちゃうしね。その辺の按配が絶対難しいと思うんだ。
 ということで次回への引きのある今回。
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