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いわゆる一つの萌え要素の為の場所
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 部屋に入りテーブルを囲んで腰を下ろす。しばらくすると宿屋の主人がお茶を持ってきた。
 主人はごゆっくり、と言いお茶を置いて部屋を出た。
 お茶を飲んで一息つく三人。
 そして璃緒が切り出した。
 「さて、これからどうするか、だけど」
 二人に話すような口ぶりだが、顔は瑠奈のほうを向いている。
 「レベル上げでしょ~。お金もないし」
 「いやいやまずは情報収集だろ。観光もしたいがお金が溜まってからだな」
 二人の意見を聞いてあ然とする璃緒。気を取り直してから言う。
 「お家に帰るのよ?わかってる?」
 諭すように落ち着いた口調で言う。内心は感情の波が荒れ狂っているのだが。
 「それは~・・・・・・」
 「ひょっとして、瑠奈。帰り方わからないとか?」
 「いや~まぁ~ねぇ?なんていうか、その~・・・」
 「ないの!?」
 「だってホントにワープするとは思ってなかったから~・・・・・・ごめんなさい」
 「仕方ないね」
 森の妖精になりきって言った緑崩に璃緒が裏拳を叩き込む。
 「そうなの・・・・・・」
 顔を伏せて言う。瑠奈は気まずそうに璃緒の顔を見る。緑崩は周りの空気が重くなったように感じた。
 そんな二人を見て、璃緒が唐突に顔を上げて言った。
 「それじゃあ仕方ないわね。幸い夏休みだし、ドラクエ世界の冒険と行きますか。魔物との戦いも面白そうだし」
 空気が軽くなった。そう緑崩は感じた。微笑みながら言う。
 「そうだな。本物の戦闘を体験できるなんて滅多にないからな。現代じゃ冒険なんて不可能だしな」
 「とりあえず、今日は緑崩のMPがないし、できるのは町での情報集めくらいかしら。レベル上げは明日ね。それでいい?瑠奈」
 瑠奈の顔がぱあっと明るくなった。笑顔で言った。
 「うん!」

 これはいい最終回。いいかどうかはわからないけれど。
 普通だったらこんなことになったら璃緒みたいになるだろうと思う。三人の中では一番真っ当な璃緒だけがそういう普通の感情を持ち合わせているのです。まあ璃緒には草野球もあるし、元の世界でやることと居場所がいくつもあるのです。多分瑠奈は趣味が趣味なだけに学校では周りと話が合わずにいるんだろうと思う。そういう違いがこういう反応の違いに現れてる。そんなことを考えながら書いた。ちなみに緑崩はファンタジー世界に入れるなんて、二次元に飛べるなんて、そんな風に思ってるんじゃなかろうか。土曜日の夜だけ家に帰りたいと思ってることはきっと間違いない。いや、絶対そうだ。そして10月のニューシングル発売を待ち望んでるに違いない。
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