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これで残るは百足のみだ。その百足ももう半分くらいは倒しているのでそれほど大変ではないだろう。
ある程度距離も離れている。要領はもう掴んでいる。頭を狙い、トリガーを引く。たとえ頭を外したとしても、この数で分裂されても怖くない。おそらく包囲を抜け出しただろうから、もう敵はいないだろう。
酸を避けて撃つ。
瓦礫に身を潜めて撃つ。
建物を壁にして撃つ。
残りは三体だ。酸を避けながら残りを数えた。
正面から近づいてくる。頭を撃ちぬき弾を込める。
残るは二匹。ライサンダーで再び撃つ。
命中。
残り一匹だ。
しかし、弾込めの間に接近を許してしまった。
しまった。慌てて回避する。
キュルルーキュルルー。
酸が飛ぶ音の代わりに聞こえてきたのはドラゴン・センチピードの鳴き声だった。単体の時にしか彼らは鳴かない。その鳴き声は、どこか寂しそうで、悲しげだ。仲間のいない寂しさで泣いているのか、仲間のことを思って泣いているのか。それとも、自らの死を怖れているのか。いや、そのどれでもないのかもしれない。
そんなことを考えていたためか、構えることすら忘れていた。
だが、相手も全く動かない。お互いに睨み合ったままだ。
いや、こちらも向こうも睨んでいるわけではない。見合ったままなにも行動を起こさないでいるだけだ。なにを考えているのだろうか。なぜなにもしないのだろう。
首を差し出しているのか。仲間は全てやられ、勝ち目はない。無駄に足掻かずにひとおもいに殺して欲しいのかもしれない。一匹残されるよりは仲間の元に行ったほうがいいと思ったのかもしれない。単にあきらめただけかもしれない。
いずれにしろ、一匹だけ残して撤退するわけにもいかない。
照準気を使う距離じゃない。肉眼で狙いを定めトリガーに指をかける。
微動だにしないドラゴン・センチピード。
「よく・・・戦った」
ライサンダーの引き金を引いた。
「市街地上空に浮遊都市出現」
無線通信でそう伝えられた。かなりの軍団を相手にし、壊滅させてきた。日本支部に残る戦力も残りわずかだが、相手の戦力もそろそろ枯渇してきただろう。おそらく次が雌雄を決する戦いになるはずだ。急いで現地に到達しなければならない。
だが、その前に、装備を整え弾薬を補充せねばならない。
自らの命を助け、勝利をもたらしたバイクに乗り込み、基地へと向けて走った。
実際には回収中にもお見合いをして、「回収終わるまで待て」とか思いながら(バイクを乗り捨てたか壊したかしたので)転がって回収してた記憶がある。最後に見合ったまま動かなかったというのは実際にあったこと。
でも、実際EDF隊員って戦闘域からどうやって本部や基地に帰ってるんだろうね。近くにバイクやヘリがある時はすぐ帰れるんだろうけど・・・・・・