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いわゆる一つの萌え要素の為の場所
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 太陽は西の空に赤く輝き、オオガラスが飛び交っている。いっかくうさぎはすでに影を潜め、おおありくいが巣穴に入っていく。
 そんなころ、璃緒たち四人は山に囲まれた林を歩いていた。林は山によって太陽をさえぎられていることもあり、とても暗い。このあたりはじめじめしているためかバブルスライムが多い。ギラで焼き払い、どうのつるぎで切り払いながら進んだ。そして、林の中央部にある泉にたどり着いた。
 「やっと着いたね~。洞くつはこの裏かな~」
 泉を見つけて瑠奈が言った。彼女の言う洞くつとはいざないの洞くつである。四人は完成した魔法の玉の威力を試すため、いざないの洞くつまでやってきた。いざないの洞くつに築かれた壁を打ち破るために魔法の玉という爆弾を作成したのである。この実験に成功すればそれはすなわち、目標達成にもなる。アリアハンの近くで一度爆破力の実験をするなどの案もあったが、金銭面からそうできなかった。魔法の玉は原料が高価なため、大量には作れない。いざないの洞くつに向かうまでの戦闘が資金稼ぎにもなる、という璃緒の主張が通ったかたちになった。
 泉をぐるりと迂回して洞くつの入り口を目指す。その間に出てきたひとくいがを璃緒が切り捨て、フロッガーをカイがどうのつるぎで突き刺した。
 「あれじゃないか」
 先頭を歩いているカイが言った。
 「あれみたいね」
 「じゃ、入ろうか」
 カイを先頭に洞くつの中に入る。洞くつは人工物らしく、階段が整備され、床は石畳で覆われている。ところどころ柱が立っている。
 「これだね~」
 瑠奈が壁を指差した。近くに老人が立っている。璃緒が話しかけるとその老人は、
 「ここはいざないの洞くつじゃ。じゃが 階段は 石カベで封じられておる。」
 と言った。そんなことは聞いてないのに、と璃緒は思った。しかし、口に出したりしなかった。そもそもどうしてこんなところにいるのだろうか。家族は心配しないのか。そんなことを璃緒は思った。
 「危ないので、少し離れててください。あの壁を爆破しますが、どれくらいの威力かこちらも把握してませんので」
 そう璃緒が言うと、老人は素直に壁から離れた。その際、魔法の玉か、とつぶやいた。
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