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いわゆる一つの萌え要素の為の場所
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 楽しいお喋りの時間が終わり、喫茶店を出ようということになった。もう少し話がしたかったが仕方がない。伝票を拾い上げレジに向かう。
 「あ、あの、私も出しますよ」
 「いえいえ、気にしないで下さい。大した金額でもないですし、ここは奢りますよ」
 「いえ、でも悪いですし・・・学生さんよりも社会人が出さないと」
 「大丈夫ですって。大学生は無駄使いさえしなければ余裕があるんですから。それに、私が誘ったんですし、私が持ちますよ」
 無駄使いすることと暇がないともいうが。それにうちは家業を手伝うと給料が出る。それもあって余裕があるのだ。そんなこと朱宮さんは知らないだろうけれど。
 「んー・・・じゃあご馳走になりますね。ありがとうございます」
 「いえいえ、お粗末さまでした。・・・は違いますね。どういたしまして、ですね」
 などと言いつつレジで料金を支払うと店を出た。店の入り口前にある駐車場を抜けたくらいで朱宮さんが声をあげた。
 「あれ?あれ?なんで??なにこれ!?」
 「どうしたんですか?なにかあったんですか!?」
 「これ・・・・・・」
 かばんを覗き込んでみると見えたのは札束の山。札束が束であるのだ。おそらく全て一万円札だろう。
 「これは?・・・・・・いくらなんでも朱宮さんが持ってたものじゃないですよね?」
 「当たり前です!えっと・・・多分、あの時に・・・・・・」
 「ぶつかったときに入れ替わってしまった、ということでしょうね。これは・・・・・・どうしたものか」
 「と、とりあえず警察へ!」
 おそらくそれが妥当かつ最良の選択だろう。このまま持ち去ろうなんて考えるような人じゃなくてよかった。もしそうだったらショックで寝込んでしまうかもしれない。
 「見付けた!あそこだ!!」
 怒声が聞こえた。そちらを向くとスーツの男たちがこちらに向かって走って来るのが見えた。
 「ヤクザが追っかけてきました。とにかく逃げましょう」
 「え?なんで?犯人は女性だったのに」
 「多分つながりのある連中なのでしょう。早く!急いで!!」
 「は、はい!」
 二人で反対方向へ逃げる。時折路地裏に入り込みながら文字通り懸命に逃げる。だが向こうのほうが速いので少しずつ距離が縮まっていく。狭い裏道に逃げ込む。
 『このままじゃ追いつかれる・・・・・・ん?よし、ここだ』
 まず、置いてあるごみバケツを倒れさせ障害物にする。タイミングを計り、それを飛び越えた先頭のやつに向かって投げつけた。
 「ちっ」
 ハードカバーの重たい本だ。飛んだ状態の男は手で振り払うが着地を乱す。そこに後続が止まれずに突っ込む。
 こうして追跡者が手間取っている間になんとか振り切り闘争に成功した。

 ようやく事件が本題に移行しました。やっとです。これからいろいろ新しく追跡者側が登場して、(書いてるほうが)楽しくなってくはずです。マニアックな小ネタを混ぜれるといいなぁ。
 途中で気になったのだが、地の文の視点が一定してない気がする。どうだろう?問題ないだろうか?
 それ以上に描写力が欠如してて情景が浮かばないのかなぁ・・・・・・
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