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いわゆる一つの萌え要素の為の場所
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緑崩:「うぅ~・・・・・・寒い寒い」
瑠奈:「あ~、お帰り~」
緑崩:「ほんに冬はしばれるなぁ」
璃緒:「どこの人間だか」
緑崩:「いやぁーでも寒いものは寒い。てかこの季節に庭で日記書いてるのか?おれ」
璃緒:「そういうタイトルつけてるんだから、そうなるわねぇ」
緑崩:「頭おかしいだろwwwwww」
瑠奈:「ちょww違う言語(2ちゃん語)混ざってるしwwww」
璃緒:「あんたたちなにやってんの?w??」
緑崩:「いや、まあ・・・ノリで。でも、ホントに寒いは。こいつぁ冬眠の季節ですぜ」
瑠奈:「確かに寒いよね~。PCの熱だけじゃこの時期はつらいもんね~。こんな日に外にいるなんて正気の沙汰じゃないよね~?」
緑崩(バイト三連勤だった):「ぐぅふぁぁあっ」
瑠奈:「あ~っ、死んじゃった」
璃緒:「寒さで体力が減ったところに今の言葉は致命傷だったようね」

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 小鳥遊たちが走り去り、この場には四人だけが残った。
 だが、彼らはすぐに追いかけようとはせず、顔に余裕が窺えた。
 攻撃を受けた二人の具合を確認すると、一人が電話をかけはじめた。
 「親方、予定通りカラスのいるほうに逃げました。到着予想時刻15:22分。あと二分です。・・・・・・・・・・・・はい・・・・・・はい。わかりました。・・・・・・いません。二名攻撃を受けましたが支障が出るほどではないです。・・・・・・では合流後すぐに追跡します」
 電話を切った。それを待っていたかのように後ろから四人の男が歩み寄ってきた。小鳥遊たちが逃げた道とは別の道の後詰をしていた者たちである。
 この男たちの役割はこうである。まず右の道と後方の逃げ道を塞ぎ、左に逃げるよう誘導する。そして逃げた先でカラスが行く手を遮るので、後ろから追いかけて挟み撃ちにする。カラスとは別の部隊のことで、かれらはキツツキ隊という。こういった隊は他にも六つあり、組の特別部隊である。
 八名全員が揃うと、キツツキ隊は逃走した二人を追って走り出した。


 「予定通りだそうだ」
 電話を切ると、男がそう言った。彼を本名で呼ぶものはほとんどいない。他の組との抗争から諸々の行事に至るまで大きなことは必ず彼が采配を揮った。その貫禄とオーラによってみなから親方と呼ばれている。ついには頭である親っさんにまで親方と呼ばれ始めたため、その呼び名に困惑しているのだが、誰もそれには気付いていない。あるいは気付いた上で敢えてそう呼んでいるのかもしれない。
 「そうか、それはよかった」
 そう言ったのは隣に座っていたちょっと太った男。ハンバーガーを食べている。足にはギプスが巻いてあり、近くに松葉杖がたてかけてある。これは、少し前に剥離骨折したためである。この怪我のために外に出られず、組の家に待機している。彼の名は柏木という。彼も親方も、組の幹部である。
 「これでおれのやることはやった。後はうまくいくように祈るだけだ」
 「まあ、大丈夫でしょう。ここまでくれば失敗することもないだろう。向こうにはカラスの小野がいるからな。これでやっと金が戻ってくる」
 「ああ、そうだな。・・・・・・だが」
 「ん?」
 「柏木、あんた場所とりすぎだよ。狭い」
 どっと笑いがおこった。
 二人はさきほどの交番とは反対の方角にある別の交番に向かった。
 「今のところ、追っ手はいませんね」
 小鳥遊がそう声をかけた。
 「そうですか?じゃあ、今のところは安心ですね」
 小鳥遊が一言二言話しかけ、朱宮がそれに返答するだけで、ほとんど会話らしいものはなかった。やはり、不安と緊張があるのだろう。
 追われているのだから、当然だろう。追うものと追われるものの間には絶対的な壁がある。強者と、それから逃げる弱者。追われるものは相手が見えない恐怖と見つかる不安に苛まれながらの逃亡を余儀なくされ、それは必ず安全であるという確証を得られるまでは際限なく続く。できることは、見つからないよう姿を隠し続けることと、安全な場所や状況を作り出すよう知恵を振り絞ることだけであった。
 「あ・・・小鳥遊さんの家って、どこにありますか?」
 「え?昔泉ですよ」
 日照りの頃に穴を掘ったら水が出てきたという伝説が残ってる町である。そこからこの名前になったと言われている。
 「う~ん・・・ここからだと遠いですね。私の家もさっき聞いた話だと交番のほうが近いですし、やっぱり、交番ですね」
 「はい・・・近ければ家から警察に電話ができたんですけどね」
 それは小鳥遊も考えていたようだ。近ければ自宅から電話がかけられる。ここから家に行くよりも交番のほうが近いのは比べるまでもないことだった。
 三叉路に出た。三本の道がきれいに三等分するように伸びている。その一つを歩いてきたが、ここを右に行けばあとは交番まで三分といったところである。二人がいる位置からみて、道の左側は空き地で、右側は公園になっている。正面は住宅地があり、同じところが建てたのだろう住宅が立ち並んでいた。
 その時、その右の道から二人現れ、声を出した。
 「今だ!囲め!!」
 その声に反応して後ろから二人出てきた。隣の公園で姿を隠していたようだ。
 小鳥遊がすぐに行動を起こす。囲いが完成しきるまえに正面突破をしようという考えだ。前から来る二人より先に左の道へ逃げようと動き出す。
 「朱宮さん!こっちです!」
 小鳥遊と朱宮が、右から来る二人よりも先に真ん中にたどり着く。小鳥遊は朱宮の後ろに付いて走った。
 相手はスーツに革靴である。だからすぐに追いつかれたりはしなかったが、それでも差は詰まり、もうすぐにでも追いつかれそうだった。
 後ろを振り返り「逃げ切れない」と朱宮が思ったその時、小鳥遊が急に止まり後ろを振り返った。
 「あなたはそのまま走って!!」
 と言いながら追いすがってきた男に向かって蹴りを放った。
 そのスピードについていけなかったのか、反撃までは予想していなかったのか、狙われた男の首にハイキックが決まった。
 たまらず男はもんどりうって倒れる。
 「おっと、あぶねえ」
 その次に追いついてきた男が、倒れた男を避けてバランスを崩す。
 その隙を逃さず小鳥遊がその男を殴り飛ばした。
 後続は少し間が空いている。その間に小鳥遊は朱宮と合流しようと走り出した。
 朱宮とはすぐに追いつき、後ろを振り返った。どうやら残りの二人は仲間を助け起こしているようだ。走りながら話す。
 「向こうは追っては来ないようです。でも、ここは一本道なので早く抜けましょう」
 そう朱宮を鼓舞すると、ぎゅっと手を握った。
空は青く晴れ渡り、太陽が赤く色付いた街路樹を鮮やかに照らし出している。その太陽の光を身にまとった空気も春を思わせる暖かさをしていた。誰かの優しさが染みてきそうな、まさに小春日和といった気候である。
 その温かな空気に包まれながらじっと立つ二人の男がいた。彼らはコンビニの前にあるバス停のあたりにいた。
 一人は身長190cmほどありかなり体格がいい。はたから見てもなかなかの風格がある。
 この男、名前は丸野五郎という。実戦(出入り)では、その恵まれた体と不断の鍛錬により生み出される破壊力によって敵を駆逐する切り込み隊長であった。実際に、彼は組で特攻隊長をやっている。
 もう一人の男は諏訪野勝也という。細身であることを除いて特に外見の特徴はない。だが、様々な格闘術を修めている。それらを複合させることによって、あらゆる格闘術の弱点や特定の間合い・流れを排除し、流水のごとき動きができる。そこには一切の無駄がない。そして、一片の無駄すらないものは、曇りない美しさを備えるものである。その美しさゆえに、彼は天舞の使い手と呼ばれている。その戦闘力を認められて、特別部隊の頭に据えられている。ちなみに、天舞の美しさは戦場の外でも輝きを放ち、まれにだが、人前で踊ることもあると言われている。
 そんなバリバリの武闘派である二人がこんなところでなにをしているのかというと、人を探しているのである。正確に言えば、その目標が来ないか待ち伏せをしているのである。あらかじめここに来ることが予想されているので、二人が見張っているのだ。
 「にしても、来ますかね?」
 諏訪野が言った。この二人は何故かお互いに警護を話すのである。
 「多分、来ますよ。ここらで交番と言えばここしかありませんからね」
 丸野が答えた。裏の世界で名の通った二人が交番の近くでたむろしている、これは裏の事情を知っている人から見れば滑稽に見えるだろう。
 しばらくして、諏訪野が突然こう切り出した。
 「丸野さん、今日、このヤマが終わったら二人で飲みに行きませんか・・・・・・」
 「諏訪野さん・・・・・・」
 「どうでしょう・・・・・・迷惑でしょうか」
 「諏訪野さん・・・・・・いえ、とんでもない・・・・・・私でよければお付き合いしますよ」
 「丸野さんがいいんです」
 ぼそりと諏訪野がそう言ったが、風にかき消されて丸野の耳には届かなかった。
 「あっ、丸野さん、あれ・・・・・・」
 「あ、あれは!」
 探していた目標である。大金を持って逃げ出した男女二名。やはり警察へ保護を求めようとしたらしい。しかし、こちらに気付いたのかこちらを警戒しながら遠ざかっていく。
 「丸野さん、追いましょうか」
 「いえ、今から追っても間に合いません。それに、交番が目の前にあるのにあまり目立つことはできません」
 「そうですね。では、組に連絡しましょう」
 「たぶん、親方からはしばらくここに待機しろと言われると思います」
 丸野の言うとおり、現場で待機という指示が出た。だが、ここにはもう彼らは来ないだろう。念のためにここにいるというだけでよくなってしまったのである。
 待機の指示が出てしばらくたった。この間彼らは夜にどこに飲みに行くか、という話をずっとしていた。そして丸野が言った。
 「諏訪野さん・・・・・・これからは敬語とさんづけはやめません?・・・なんか、他人行儀な気がして・・・・・・」
 来た道を50メートルほど戻った。ここは十字路で見通しがいい。囲まれる危険性の低い場所だ。
 これからどうするかを話そうと彼女を見ると、少し顔が赤い。そこで自分の手が彼女の手を握ったままだということを思い出した。
 「す、すいません。さっきは慌てて・・・・・・」
 「いえ、いいんです・・・あのまま見付かってたたかもしれませんし・・・・・・」
 でも、彼女の手・・・・・・柔らかかったなぁ。強く握ったら折れそうなくらい細い、温かな手。その感触を思い出そうとした。
 「小鳥遊さん」
 「えっ!?」
 「えっ?驚かせてしまいました?」
 「い、いえ・・・なんでもありません。ちょっと、考え事をしてて」
 必死にごまかした。やましいことを考えていたわけでは・・・・・・あるけれど、顔に出てたのだろうか。とか色々考えてしまった。
 「ところで、なんでした?」
 「ああ、えっと・・・小鳥遊さん携帯持ってます?」
 「携帯ですか?いえ、今日は家に忘れてきてしまって・・・・・・あ、そうか。あれば110番すればいいのか」
 「はい。私のはかばんの中なので・・・・・・」
 「持っていかれてしまいましたね」
 「はい・・・・・・」
 「最近は公衆電話もあまりないですからね」
 「どうしましょうか・・・・・・」
 しばらく考えた。と言ってもほとんど答えは出ている。行動方針や優先順位などは自明のことだ。
 「とりあえず別の交番に行ってみましょう。とにかく自分たちの安全を確保しないといけませんから」
 こうして別の交番を目指して歩くことにした。
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