いわゆる一つの萌え要素の為の場所
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三人:「あけましておめでとうございます。昨年は非常にお世話になりました。本年も変わらぬご愛顧をよろしくお願い申し上げます」
緑崩;「はい、OKでーす」
璃緒:「お勤め終了。さ、瑠奈、おせち食べよう」
瑠奈:「お~」
すばやく準備する三人。瑠奈が作る雑煮に、璃緒が煮加減にこだわったもちを入れる。緑崩はその間にテーブルを片付けおせちと食器を出す。
準備が終わり、食事を始める三人。
璃緒:「うんうん、この数の子美味しいわね」
緑崩:「うん、美味しいな。数子は嫌いだけど、数の子は好きだ」
瑠奈:「あれ~前まで食べてなかった気がするけど?」
緑崩:「ん、ま、食わず嫌いってやつだったんだな。ぷりぷりしててなかなか美味しいではないかと、ここ数年前に気付いたのだよ」
璃緒:「嫌いなら嫌いなままでよかったのに。緑崩まで食べたら減るじゃない」
瑠奈:「やっぱり、お雑煮ときたら!・・・おもちうにょーっあれ?おもちうにょーん・・・・・・うまくいかない。おもちう・・・」
璃緒:「えっと・・・瑠奈さん?なにをやってらしゃるのでしょうか?」
瑠奈:「やっぱり『どこまでも噛み切れなくておもちうにょーん』は正月の定番で、やらなきゃいけないかと」
璃緒:「いや、そんなんなってるの見たことないから。ってかどこの定番だ」
緑崩:「気持ちはわかるぞ、瑠奈。だが、きっとそれはいいおもちか突きたてのものじゃないとそんなにきれいにはいかないと思うぞ」
璃緒:「そんな気持ちわからないわよふつう・・・・・・」
緑崩;「はい、OKでーす」
璃緒:「お勤め終了。さ、瑠奈、おせち食べよう」
瑠奈:「お~」
すばやく準備する三人。瑠奈が作る雑煮に、璃緒が煮加減にこだわったもちを入れる。緑崩はその間にテーブルを片付けおせちと食器を出す。
準備が終わり、食事を始める三人。
璃緒:「うんうん、この数の子美味しいわね」
緑崩:「うん、美味しいな。数子は嫌いだけど、数の子は好きだ」
瑠奈:「あれ~前まで食べてなかった気がするけど?」
緑崩:「ん、ま、食わず嫌いってやつだったんだな。ぷりぷりしててなかなか美味しいではないかと、ここ数年前に気付いたのだよ」
璃緒:「嫌いなら嫌いなままでよかったのに。緑崩まで食べたら減るじゃない」
瑠奈:「やっぱり、お雑煮ときたら!・・・おもちうにょーっあれ?おもちうにょーん・・・・・・うまくいかない。おもちう・・・」
璃緒:「えっと・・・瑠奈さん?なにをやってらしゃるのでしょうか?」
瑠奈:「やっぱり『どこまでも噛み切れなくておもちうにょーん』は正月の定番で、やらなきゃいけないかと」
璃緒:「いや、そんなんなってるの見たことないから。ってかどこの定番だ」
緑崩:「気持ちはわかるぞ、瑠奈。だが、きっとそれはいいおもちか突きたてのものじゃないとそんなにきれいにはいかないと思うぞ」
璃緒:「そんな気持ちわからないわよふつう・・・・・・」
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追っ手を振り切り路地裏を出て裏通りまで逃げてきた。一旦足を止め、休憩がてらにこれからどうするか話し合い始めた。
「とりあえず、当面の目的はそのかばんを警察まで届けることです」
「そうですね・・・・・・でも、どうしましょう」
「近くに確か交番があるはずです。そこに行けば大丈夫ですよ」
なるべく彼女を安心させるように言った。あんなのに追われれば怯えても無理はなかろう。少しくらい落ち着くようになにか出来ればいいが、容易なことではないだろう。
「それじゃあ行きましょうか。こっちです」
最寄の交番までここから五分だ。周囲に気をつけながら歩く。しばらく歩くとコンビニが見えてきた。このコンビニの少し向こうに交番がある。
「もう着きますよ」
そう彼女に言おうとして横を向きかけたときに、気になるものが見えた。
ヤクザ風の男たちが辺りを見渡していた。
「ストップ」
「え?」
「先回りされてます。交番に来ることも予期されてたんでしょうね」
「そんな・・・・・・じゃ、どうすれば」
「とりあえずこの場を離れましょう。それから少し遠い交番を探すなり、他の方法を探るなりを考えましょう」
と言って彼女の手をとった歩き出した。少し大胆な行動だったかもしれない。手の中の温かさを感じて握る手を少し強めると、少し早足でその場から離れた。
「とりあえず、当面の目的はそのかばんを警察まで届けることです」
「そうですね・・・・・・でも、どうしましょう」
「近くに確か交番があるはずです。そこに行けば大丈夫ですよ」
なるべく彼女を安心させるように言った。あんなのに追われれば怯えても無理はなかろう。少しくらい落ち着くようになにか出来ればいいが、容易なことではないだろう。
「それじゃあ行きましょうか。こっちです」
最寄の交番までここから五分だ。周囲に気をつけながら歩く。しばらく歩くとコンビニが見えてきた。このコンビニの少し向こうに交番がある。
「もう着きますよ」
そう彼女に言おうとして横を向きかけたときに、気になるものが見えた。
ヤクザ風の男たちが辺りを見渡していた。
「ストップ」
「え?」
「先回りされてます。交番に来ることも予期されてたんでしょうね」
「そんな・・・・・・じゃ、どうすれば」
「とりあえずこの場を離れましょう。それから少し遠い交番を探すなり、他の方法を探るなりを考えましょう」
と言って彼女の手をとった歩き出した。少し大胆な行動だったかもしれない。手の中の温かさを感じて握る手を少し強めると、少し早足でその場から離れた。
楽しいお喋りの時間が終わり、喫茶店を出ようということになった。もう少し話がしたかったが仕方がない。伝票を拾い上げレジに向かう。
「あ、あの、私も出しますよ」
「いえいえ、気にしないで下さい。大した金額でもないですし、ここは奢りますよ」
「いえ、でも悪いですし・・・学生さんよりも社会人が出さないと」
「大丈夫ですって。大学生は無駄使いさえしなければ余裕があるんですから。それに、私が誘ったんですし、私が持ちますよ」
無駄使いすることと暇がないともいうが。それにうちは家業を手伝うと給料が出る。それもあって余裕があるのだ。そんなこと朱宮さんは知らないだろうけれど。
「んー・・・じゃあご馳走になりますね。ありがとうございます」
「いえいえ、お粗末さまでした。・・・は違いますね。どういたしまして、ですね」
などと言いつつレジで料金を支払うと店を出た。店の入り口前にある駐車場を抜けたくらいで朱宮さんが声をあげた。
「あれ?あれ?なんで??なにこれ!?」
「どうしたんですか?なにかあったんですか!?」
「これ・・・・・・」
かばんを覗き込んでみると見えたのは札束の山。札束が束であるのだ。おそらく全て一万円札だろう。
「これは?・・・・・・いくらなんでも朱宮さんが持ってたものじゃないですよね?」
「当たり前です!えっと・・・多分、あの時に・・・・・・」
「ぶつかったときに入れ替わってしまった、ということでしょうね。これは・・・・・・どうしたものか」
「と、とりあえず警察へ!」
おそらくそれが妥当かつ最良の選択だろう。このまま持ち去ろうなんて考えるような人じゃなくてよかった。もしそうだったらショックで寝込んでしまうかもしれない。
「見付けた!あそこだ!!」
怒声が聞こえた。そちらを向くとスーツの男たちがこちらに向かって走って来るのが見えた。
「ヤクザが追っかけてきました。とにかく逃げましょう」
「え?なんで?犯人は女性だったのに」
「多分つながりのある連中なのでしょう。早く!急いで!!」
「は、はい!」
二人で反対方向へ逃げる。時折路地裏に入り込みながら文字通り懸命に逃げる。だが向こうのほうが速いので少しずつ距離が縮まっていく。狭い裏道に逃げ込む。
『このままじゃ追いつかれる・・・・・・ん?よし、ここだ』
まず、置いてあるごみバケツを倒れさせ障害物にする。タイミングを計り、それを飛び越えた先頭のやつに向かって投げつけた。
「ちっ」
ハードカバーの重たい本だ。飛んだ状態の男は手で振り払うが着地を乱す。そこに後続が止まれずに突っ込む。
こうして追跡者が手間取っている間になんとか振り切り闘争に成功した。
「あ、あの、私も出しますよ」
「いえいえ、気にしないで下さい。大した金額でもないですし、ここは奢りますよ」
「いえ、でも悪いですし・・・学生さんよりも社会人が出さないと」
「大丈夫ですって。大学生は無駄使いさえしなければ余裕があるんですから。それに、私が誘ったんですし、私が持ちますよ」
無駄使いすることと暇がないともいうが。それにうちは家業を手伝うと給料が出る。それもあって余裕があるのだ。そんなこと朱宮さんは知らないだろうけれど。
「んー・・・じゃあご馳走になりますね。ありがとうございます」
「いえいえ、お粗末さまでした。・・・は違いますね。どういたしまして、ですね」
などと言いつつレジで料金を支払うと店を出た。店の入り口前にある駐車場を抜けたくらいで朱宮さんが声をあげた。
「あれ?あれ?なんで??なにこれ!?」
「どうしたんですか?なにかあったんですか!?」
「これ・・・・・・」
かばんを覗き込んでみると見えたのは札束の山。札束が束であるのだ。おそらく全て一万円札だろう。
「これは?・・・・・・いくらなんでも朱宮さんが持ってたものじゃないですよね?」
「当たり前です!えっと・・・多分、あの時に・・・・・・」
「ぶつかったときに入れ替わってしまった、ということでしょうね。これは・・・・・・どうしたものか」
「と、とりあえず警察へ!」
おそらくそれが妥当かつ最良の選択だろう。このまま持ち去ろうなんて考えるような人じゃなくてよかった。もしそうだったらショックで寝込んでしまうかもしれない。
「見付けた!あそこだ!!」
怒声が聞こえた。そちらを向くとスーツの男たちがこちらに向かって走って来るのが見えた。
「ヤクザが追っかけてきました。とにかく逃げましょう」
「え?なんで?犯人は女性だったのに」
「多分つながりのある連中なのでしょう。早く!急いで!!」
「は、はい!」
二人で反対方向へ逃げる。時折路地裏に入り込みながら文字通り懸命に逃げる。だが向こうのほうが速いので少しずつ距離が縮まっていく。狭い裏道に逃げ込む。
『このままじゃ追いつかれる・・・・・・ん?よし、ここだ』
まず、置いてあるごみバケツを倒れさせ障害物にする。タイミングを計り、それを飛び越えた先頭のやつに向かって投げつけた。
「ちっ」
ハードカバーの重たい本だ。飛んだ状態の男は手で振り払うが着地を乱す。そこに後続が止まれずに突っ込む。
こうして追跡者が手間取っている間になんとか振り切り闘争に成功した。
私と彼女は強盗のあった銀行からすぐ近くにある喫茶店に入った。私はコーヒーを頼み、彼女はココアを注文した。ウェイターが下がったのを見てから聞いた。
「どこか痛むところとかありませんか?足挫いたりとかしてませんか?」
「ええ、少し打ったところが痛い程度で、怪我はしてないです」
「そうですか。それはよかった。でも、銀行強盗なんて実際にあるもんなんですね。びっくりしました」
「私も、目の前で起こるなんて思ってもみませんでした」
さきほどのウェイターがコーヒーとココアを持ってくる。
「こっちコーヒーであちらがココア。そう、ありがとう」
ウェイターが戻っていく。
コーヒーを一口飲む。豆の香りがよく、なかなかいける。
彼女もココアを飲んでいる。カップを置いた。
「ココア美味しいです。温かいものを飲むと落ち着きますね」
そう言って少し微笑んだ。緊張が解けたのか表情が柔らかくなったようだ。
そんな彼女に少し照れながらも微笑み返す。そして聞いた。
「ところで、一つ伺ってもいいですか?」
「なんですか?」
「お名前を聞いてなかったと思いまして」
これまでずっと知らないまま話をしていたのだ。
「あ、そうでしたね。お互い名乗ってませんね。私は朱宮みなみと申します。朱色の朱に宮と書いて朱宮。名前のみなみは平仮名です」
「こちらは小鳥遊遊鷹です。小鳥が遊ぶと書いてたかなし。鷹が遊ぶと書いてゆたかです」
「たかなしゆたかさん、ですか」
「変わった名前でしょう。遊びすぎな名前ですよ。小鳥遊と読んでもらえることも少ないですし」
「そうでしょうね。私も始めて知りましたよ」
と言って笑った。彼女もだいぶショックから立ち直っているようだ。ナイフを持ったものとあれだけ近づいたのだから心配をしてたのだが。続けて質問をする。
「お仕事は、何をなさっているのですか?」
「普通の会社で事務をやってます」
「はあ、そうなんですか。いや、実は大学生とかだったら失礼な質問だったなぁと、聞いてから考えてしまいました」
「う~ん、さすがにそこまで若くは見られたことはないですね。ところで、小鳥遊さんのご職業は?」
「あ、大学生です。今年で三年になります」
「学生さんなんですか?それじゃあ私のほうが上なんですね。なにを勉強してるんですか?」
「経営です。二駅向こうの那城大に通ってます」
学校名までは聞きづらいだろうからこちらから言った。別に恥ずかしがることでも自慢することでももない。そもそも私はそういったランクを気にするほうでもないが。
その後も雑談を続けて彼女とも打ち解けられたかなと思った。あまりに楽しくて事件のことなどほとんど頭から離れつつあった。
「どこか痛むところとかありませんか?足挫いたりとかしてませんか?」
「ええ、少し打ったところが痛い程度で、怪我はしてないです」
「そうですか。それはよかった。でも、銀行強盗なんて実際にあるもんなんですね。びっくりしました」
「私も、目の前で起こるなんて思ってもみませんでした」
さきほどのウェイターがコーヒーとココアを持ってくる。
「こっちコーヒーであちらがココア。そう、ありがとう」
ウェイターが戻っていく。
コーヒーを一口飲む。豆の香りがよく、なかなかいける。
彼女もココアを飲んでいる。カップを置いた。
「ココア美味しいです。温かいものを飲むと落ち着きますね」
そう言って少し微笑んだ。緊張が解けたのか表情が柔らかくなったようだ。
そんな彼女に少し照れながらも微笑み返す。そして聞いた。
「ところで、一つ伺ってもいいですか?」
「なんですか?」
「お名前を聞いてなかったと思いまして」
これまでずっと知らないまま話をしていたのだ。
「あ、そうでしたね。お互い名乗ってませんね。私は朱宮みなみと申します。朱色の朱に宮と書いて朱宮。名前のみなみは平仮名です」
「こちらは小鳥遊遊鷹です。小鳥が遊ぶと書いてたかなし。鷹が遊ぶと書いてゆたかです」
「たかなしゆたかさん、ですか」
「変わった名前でしょう。遊びすぎな名前ですよ。小鳥遊と読んでもらえることも少ないですし」
「そうでしょうね。私も始めて知りましたよ」
と言って笑った。彼女もだいぶショックから立ち直っているようだ。ナイフを持ったものとあれだけ近づいたのだから心配をしてたのだが。続けて質問をする。
「お仕事は、何をなさっているのですか?」
「普通の会社で事務をやってます」
「はあ、そうなんですか。いや、実は大学生とかだったら失礼な質問だったなぁと、聞いてから考えてしまいました」
「う~ん、さすがにそこまで若くは見られたことはないですね。ところで、小鳥遊さんのご職業は?」
「あ、大学生です。今年で三年になります」
「学生さんなんですか?それじゃあ私のほうが上なんですね。なにを勉強してるんですか?」
「経営です。二駅向こうの那城大に通ってます」
学校名までは聞きづらいだろうからこちらから言った。別に恥ずかしがることでも自慢することでももない。そもそも私はそういったランクを気にするほうでもないが。
その後も雑談を続けて彼女とも打ち解けられたかなと思った。あまりに楽しくて事件のことなどほとんど頭から離れつつあった。
私はこの銀行が嫌いだった。上司は偉そうなことを言うだけでなにも出来ない口だけ人間。嫌味が長々と鬱陶しい先輩たち。文句ばかりの下の連中。こんなところにいたら人としてダメになる気がした。再就職先を探すのは大変かもしれないが、ここで働き続けることに比べたらそれほど難しいこととも思えない。いや、比べるほうが間違っている。私は今日、辞表を出すつもりでいた。
だから、強盗が来たときも銀行のお金を出すことに躊躇いはなかった。カラーボールだって当てる気など全くなかった。上司に言われて適当に投げつけただけだ。その後警察が来て話しをした。強盗はマスクと帽子をしていたから顔はわからなかったからそう素直に答えた。呆れるほどあれこれくどく聞いてきたが、わからないという答えを続けた。その時は上司やもっと上の人も同席していたので深く動揺してるように見せかけた。そうすれば警察も多少は気を遣ってくれるだろうという狙いもあったし、事件による精神的なダメージから仕事が続けられなくなったというところを上司たちに見せたほうが得だと思ったからだ。それに関しては概ね成功したようだ。普段から部下を見ていればおかしいと気付くかもしれないが、あの上司に限ってそんな心配はあるまい。
これからしばらく事件を口実に休み、再就職先を探す元気を蓄えるとしよう。幸いお金なら当面の心配はないのだから、ゆっくり理想の職場を探せばいいだろう。
だから、強盗が来たときも銀行のお金を出すことに躊躇いはなかった。カラーボールだって当てる気など全くなかった。上司に言われて適当に投げつけただけだ。その後警察が来て話しをした。強盗はマスクと帽子をしていたから顔はわからなかったからそう素直に答えた。呆れるほどあれこれくどく聞いてきたが、わからないという答えを続けた。その時は上司やもっと上の人も同席していたので深く動揺してるように見せかけた。そうすれば警察も多少は気を遣ってくれるだろうという狙いもあったし、事件による精神的なダメージから仕事が続けられなくなったというところを上司たちに見せたほうが得だと思ったからだ。それに関しては概ね成功したようだ。普段から部下を見ていればおかしいと気付くかもしれないが、あの上司に限ってそんな心配はあるまい。
これからしばらく事件を口実に休み、再就職先を探す元気を蓄えるとしよう。幸いお金なら当面の心配はないのだから、ゆっくり理想の職場を探せばいいだろう。