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わたしは今某有名専門店Gの二階にいる。新譜のCDを見ているのだ。だが、買いたいと思うほどのものは見つからない。
「う~ん、特にないな~」
特に欲しいものも見つからなかったので二階を出て三階へ。ここはグッズを扱うフロアだ。
ん~おボクさま人形もいいけどな~。でも、買っても置く所がない。部屋は物が沢山あるからあまり大きいものを買うと部屋にいれられなくなっちゃう。ストラップはもう必要ないし、どうしようかな~。
「あっ」
思わず声を出してしまった。マウスパッドだ。しかも、どう見ても使いにくそうな丸みを帯びたフォルムをしたやつだ。どうやって使うんだろ~、なんて思ってしまった。マウスパッドなんだからマウスの下に敷くに決まってるよね、マウスパッドなんだから。
そういえばりょっくんがマウスパッドを欲しがってたな~。これでも買ってあげようかな~・・・・・・さすがに買う度胸はないや。
結局何も買わずに出る。ウィンドウショッピングというやつだ。次は同じ通りにあるパソコン関係の専門店に行こう。
近くの専門店に着いたけど、特に買いたいものってなかったな~。こういうときはまず手ごろな値段なのを探して、それから考えようっと。
ワンセグがパソコンで見られるって機能か、いらないなぁ。どんな番組がやってるかわかんないし、買ったはいいけど電波が悪くて使えないって状態になったらどうしようもないもんね~。テレビの線が部屋に引いてなくて無駄にしたのもうちにいるし、きちんと考えて買わないとね。
適当に見てるだけで結局買いたいものがない。とりあえずここを出よう。狭い店だから買わないと居づらいな~。
とにかく出て向かいにある大きい店に行こう。ここは地下にメイド喫茶とコスプレ喫茶がある。でもわたしはああいうのは興味がない。いくら頑張っても二次元には届かないから。それに、いくらメイドと言っても所詮コスプレ、バイトの域を出ない。それに幻滅したくないから行かないだけで、決して毛嫌いしているのではないんだけど。
簡単にパソコンのパーツを見て回ってみよう。そういえば携帯に有機ELディスプレイが出たんだからその内パソコンのディスプレイやテレビても出ないかな~。早く出れば出るほど次に買うときにいい製品が安く手に入る可能性が高くなるから、しばらく買う予定がなくても早く出て欲しいな~。有機ELとかって綺麗なんだろうな~。
マウスが売ってる。わたしのマウス使いにくいから替えよう。もうちょっと大きくないと使いにくいや。う~ん・・・・・・これくらいかな。手の高さにぴったり合いそう。これ買おう。
「これ下さい」
「お買い上げありがとうございます」
よし。これでより快適なパソコンライフが送れる。後は最上階とその一つ下でも適当に見回って、それから商店街でも寄って帰ろう。
璃緒:「ある程度不便がないようなくらいは整ってるとは思うけど、いきなりどうしたの?」
緑崩:「例えば色を変える。「あ、この問題S研ゼミでやった」とか、人それぞれ好きな色をある程度自由に使うことができる。試しに今回は名前に色を付けてわかりやすくしてみた」
璃緒:「今回は二人で話してるから必要ないかもしれないけど、三人以上の話者がいるときはこうやって色を変えておくとわかりやすいかもしれないわね」
緑崩:「次に、背景色を変えることもできる」
璃緒:「これについてはちょっと使いどころが難しいわね。回想シーンとかかしら。あ、マーカーみたいな感じで解説とかにつけるとわかりやすいかもしれないわね」
緑崩:「後は、文字を太くしたり、斜体にしたり(slanting letters)、フォントを変えたり、大きさを変えたりできる」
璃緒:「色々遊んでるわね」
緑崩:「まあ後は下線を引いたり、
璃緒:「まぁみんなが使いやすいように色々な機能がついてるってことね」
緑崩:「これだけの機能があるからこそできることがある。今回はこのためにしているようなものだ」
璃緒:「今回の目的?なんなの?」
緑崩:「お前の娘は預かった みたいなこともできる」
璃緒:「脅迫状?いつ使うのよ・・・・・・」
緑崩:「まあまあその辺は言いっこなしよ。だが、緑崩が必要な機能で一つだけないものがある」
璃緒:「ん?落ち?」
緑崩:「いや、至って真面目な話。欲しい機能、それは反転機能だ。文字を逆さにしたい」
璃緒:「逆さに?逆さしてどうするの?」
緑崩:「将棋の話ができる。反転があれば後手側の駒がわかりやすく表せる」
璃緒:「確かに将棋盤を出して説明できると楽だわね。緑崩にそれをする価値があるほどの棋力はないけど」
緑崩:「それは言わない。赤字にできるから成った駒はできる。馬とか龍、銀みたいにね」
璃緒:「ただ、結構使いにくいわね」
緑崩:「確かに、赤字にした次の字までが勝手に赤字になるとか意外と使っててイラっとくることはある」
璃緒:「それにここではあまり色々な機能は使いそうにないわね」
瑠奈:「なんだったの~?」
緑崩:「A○新聞がうちを取ってくださいだって」
瑠奈:「ああ、勧誘だね~。どうしたの?」
緑崩:「おれに言われても困るから後にしてくれって言っておいた」
瑠奈:「決定権は璃緒ちゃんだしね~。取りたいって思ってるの~?」
緑崩:「まさか。いちいち二つも取ることはないだろう。それに、あんなにしつこいと却って是が非でも拒否してやろうって思っちゃうね」
瑠奈:「あ~あそこしつこいってことで有名だからね~。よくスレで話題になってたもんね」
緑崩:「そうそう。おれに言うなって言ってるのに、受験生には受験に一番出てる新聞だからいいんですよとかって言ってきやがった。ホントにしつこい」
瑠奈:「それくれたポケットティッシュにも書いてあるしね~」
緑崩:「第一、読んだことがあるからって解けるわけでもあるまい。『あ、この問題A○新聞でやった』なんてなるわけないし、なくても解けるw」
瑠奈:「確かにね~。わたし受験でA○新聞なんて出なかったな~。予想問題で出たのは解けたしw」
緑崩:「他にも今入るとこんな素敵な特典が、みたいなことも言われたけど」
瑠奈:「その時だけの特典なんかで釣ろうとしてる時点でダメだよね~」
緑崩:「そう思う。記事の質を宣伝するなら聞くが、その時限りの特典なんて品位がない」
瑠奈:「ん~また来るんだろうし、どうやって断る?まあ断るのは璃緒ちゃんの仕事だけど」
緑崩:「今日の七時にまた来るって言ってたから、そんな非常識な時間に来るところなんて頼めないとでも言おうか。向こうが言ってきた時間にはまだ帰ってきてないって言ったのはおれだが」
瑠奈:「でも、いくらなんでも七時はダメだね~。六時とかに来られても忙しい時間に鬱陶しいけどね~。でも、いつ来ても鬱陶しいかな~」
緑崩:「そうなんだ、しつこく食い下がってくるから鬱陶しいんだ。いっそ『うちは朝目新聞しか見ません』とでも言ってしまおうか」
瑠奈:「それは面白いけどダメだね~。まず、言っても知らないだろうし」
緑崩:「だな。まあ璃緒に適当にあしらってもらっておくか」
その後数日経ったが未だ再訪しては来なかった。
璃緒:「来ないなら来ないほうが楽でいいけどね」
緑崩:「さてさて、今回は知って差がつく将棋講座です」
璃緒:「緑崩の棋力的な事情で初心者のみを対象としております。ただし、ここに書いてあることは状況によって変わってくるので、参考までにお聞き下さい。以下聞き手兼さくら役は璃緒が務めます」
緑崩:「それでは、まず一つ目。角より飛車、桂馬より香車」
璃緒:「これはどういうことでしょうか?香より桂という気がしますが」
緑崩:「得手不得手があるから一概には言えないけれど、初心者に桂馬は活用が難しい駒だと思う。だから取るなら桂より香、渡すなら香より桂と考えておけばそれほど間違いはないと思います。もちろん桂が欲しい場合は桂を取ればいいし、桂を渡したらまずいと思えば渡さないように気を付ければいい。まあ、それがわからないくらいの人向けの話をしているのですが。角と飛車も同様の理由から飛車角交換の有利不利考えるといいと思う」
璃緒:「なるほど。今の話で大体読むべき層と緑崩の将棋の腕前が分かる訳ですね」
緑崩:「そのとおりだよワトソン君。では二つ目。大駒はなるべく離そう」
璃緒:「大駒というと飛車と角ですね」
緑崩:「同じ筋にあれば田楽刺しといって角と飛車を香で当てられたりしたら大きな駒損だし、隣り合ったら角の頭に銀を打たれたりすれば両取りになる。そうならなくても角と飛車を同時に苛められれば攻めが成り立たなくなってしまう。だからできるだけそういう手を消すために近づけないほうがいい」
璃緒:「確かに、攻めの主役が攻められてはどうしようもありませんね。続いて三つ目です」
緑崩:「飛車と玉は近づけない」
璃緒:「確か格言でもそういうのがありますよね。プロでは偶に見ますが」
緑崩:「あれはプロだからできることだよ。素人には危険だ。基本的に攻めは飛車が前に利いているところから攻めることになる。だから飛車先の歩を切っておくと攻め易くていいわけだ。しかし、近くに玉がいればそれは反対に守りが脆くなるという危険性も孕むことになってしまう。後述するが、やはり玉の堅さが素人同士の対局では大きいからね、守りが薄くなるのはできるだけ避けたほうがいい」
璃緒:「少々話が長くなってきましたね、適当なところで切り上げないと緑崩に付き合ってる時間なんてもったいない」
緑崩:「では次。玉が堅いなら強く戦え」
璃緒:「やはり堅さに差があれば多少強引でも悪くはなりにくいですね。多少の駒損は気にしず積極的に戦いましょう」
緑崩:「あれ、台詞取られた。んじゃ、次。桂打ちに気を付けよう。桂で両取りに打たれて困るということってよくありますから、相手が桂を持ったときは気を付けましょう。同時に盤上の桂馬にも注意を払いましょう」
瑠奈:「一気に敗勢になってしまいますから注意して下さい」
緑崩:「そしてラスト。玉の囲い方と弱点・急所を押さえておこう。手順や定跡を完全に覚えることは難しいし、そこまでやろうと思えない人は、ある程度の囲いの理想形やそれの弱いところくらいは覚えておくと結構役立ちます」
璃緒:「と、いうことで、初心者にとっては役に立つかもしれない将棋講座でした」
「凶器とみられる包丁にあなたの指紋がべったり付着してるんだけど、どういうことか説明してくれるかな?」
「料理に使ったので」
「御宅はお抱えのコックさんがいるよねぇ?なのにあなたが作ったの?」
「・・・・・・」
「説明してもらえますよねぇ?」
「私がやりました。主人とあの泥棒猫をあの包丁で・・・・・・だって・・・あの晩・・・・・・」
「うんうん、わかったわかった。話は署のほうでじっくり署で聞かせてもらうから、来てくれるかな?」
こうして事件は解決した。
こんな事件ばかりなら残業もなくていいのだが。いや、最善は事件など起こらぬことか。
そんなことが頭をかすめた。
煙草の煙がその頭を包んでいた。
緑崩:「どうだ?新作」
璃緒:「どうだ、と言われても・・・・・・ミステリーなのに謎すらないし」
緑崩:「違うのだよ璃緒君。その考えが間違ってるのだ」
璃緒:「え?何かあるの?」
緑崩:「ふふっ、ミステリーなのに謎がない。これこそまさにミステリー」
璃緒:「あーはいはい、わかったわかった。よかったねぇ」
緑崩:「謎がないことが謎であればその時点で謎はある。ならば謎がないことになる。いや、これも矛盾が生じる。どっちなのか、それこそが謎なのだ」
瑠奈:「違うよ~」
緑崩:「何が違うのかね?瑠奈君」
瑠奈:「最大の謎はメイドが夫人に殺されたことだなんじゃないかな~。メイドは戦闘訓練くらい受けてるでしょ~常識的に考えて」
緑崩:「なるほど!それこそ不思議だ」
璃緒:「どこの世界の常識よ・・・・・・」
瑠奈:「そもそもご主人様は独身男性でないといけないんだよ~」
緑崩:「そうだった!!この話は設定自体がもう既におかしかったんだな!」
璃緒:「・・・・・・・・・・・・だめだ。こいつら早くなんとかしないと」